街でも指折りの人気クラブは今日も大盛況だった。フロアは客で埋め尽くされ、スピーカーはテーブルに置かれたグラスを揺らすほどの大音量で、最先端の音楽を鳴らしている。陽気に飲んで音楽に合わせて体を揺らし、誰もがDJのプレイを楽しんでいた。フロアの隅にいくつも並ぶボックスシートでは酔った男女が濃厚な口づけを交わしたり、男性客同士で強い酒の飲み比べ。変わらぬ光景である。
入り口のそばの席にいる痩身の男が、いつもより遅く現れた男に手を振った。
「おいテツ、遅いぞ」
テツと呼ばれた若い男は頭をかきながら、
「悪い。ちょっと抜けられない用事でさ」
そう言って男の隣に腰掛けた。整髪料をべったりとつけて髪を後ろに流しているテツ、姶良鉄幹(あいら てっかん)は煙草を咥えて会場に目を走らせた。
「今日はどれぐらい見込めそう?」
「お得意さんがちらほら。これだけたくさん集まってるから新しい客もとれるだろう」
テツは、ふうんと気のない返事をして安物のライターを手の中で弄びながら、男の様子を横目でうかがう。灰色のうろこに覆われた爬虫類のような見た目のエイリアンである。名前はマックス。ここ最近銀河全体で急速な広がりを見せている合成麻薬の密売人である。潜入捜査の指示を受けたテツは仲間の元を離れて今日で八ヶ月。最初はジャンキーを装って近づき、取り入って、仲間に入れてもらったのだ。マックスは週に一回テツに合成麻薬の「オリオン」を渡して、このクラブで一緒に売りさばいているのである。
「なぁ、マックス。もっとでかく稼がないか?」
「だめだめ、少しずつだよ。派手にやったら一発でパクられるぞ」
「金がいるんだよ」
「わかってるって。とにかく今日の分をさばいたらボスに会わせてやるからさ」
マックスとテツが座る席に女が一人近づいてきた。
「あんた達、グリーン持ってる?」
グリーン。オリオンの事である。緑色の錠剤を示す隠語だ。
「座りなよ」
マックスが言うと女は隣に腰掛けた。そしてテーブルの下で薬と金を引き換える。そこへ大学生風の男がやってきて、テツに声をかけた。
「グリーンある?」
「座って」
テツもポケットから薬の小袋を一つ出して、金を受け取る。仕事とは言えすこぶる気分が悪くなる瞬間だ。眼鏡をかけた好青年。どこにでもいそうな彼も薬の魔力にとりつかれている。入れ替わり立ち替わりやってくる客と商売をしながら、わき上がる怒りを必死に飲み下す。
客が途切れて、テツは咥えたままの煙草を灰皿に投げ捨てて立ち上がった。バーカウンターへ歩いて行き、こちらに背を向けているバーテンダーの肩を叩く。
「何にしますか?」
「えっと、オレンジジュース。氷抜き」
「はい」
プラスチックのカップになみなみと注がれたジュースを手に席に戻ると、マックスが目をぐるりと回して肩をすくめた。
「お前、本当に飲めないのか?」
「そうじゃないよ。酔っ払ってへまをしたくないだけ」
「少しは場に溶け込むようにしろ。毎回毎回ジュースばっかりじゃ目立つぞ? どこに警察がいるかわからないんだからよ」
いるんだよなぁ、ここに。テツは何も答えずジュースを一口飲んで、ソファに深くもたれかかった。
「テツ、俺の在庫がなくなったから追加をもらってくる。それまでここ頼むぞ」
「了解」
「あとで電話する」
マックスが席を立って、フードをかぶりクラブを出て行く。テツは大きくため息をついてジュースを一口飲むとまた声をかけられるのを待ち続けた。
朝の五時を回ってクラブが閉まる。眠たい目を擦りながらテツは駐車場のセダンに乗り込んだ。ため息をついてキーを差し込むと、何かが後頭部にコツリと当たった。男の声で、
「振り返るな」
ジャキッと撃鉄を起こす音。
「なんだよ。金が欲しいのか?」
「黙れ。これから言うとおりに運転するんだ」」
「…わかった」
テツは男の言うとおりに車を走らせた。バックミラーで顔を見ようとするのだが、野球帽にサングラスと黒いマスクで人相がさっぱり分からない。車は高速に乗りどんどん街から遠ざかる。二十分、三十分。ひたすら高速道路を走り続ける車の中で、男はテツに銃を突きつけたまま沈黙を保っていた。
「なぁ、俺をどこへ連れて行く気だ?」
「ボスに会いたいんだろう?」
「あんた、一体誰なんだ?」
「誰でもいい。次の出口で降りろ」
山間部の出口で高速を降り、男の指示する道を走る。運送会社の倉庫が集まるエリアへ入っていったテツの車は、壁に大きく9と書かれた倉庫の中へ入った。男の言うまま車を降りて扉をくぐると、中はベルトコンベアが迷路のように張り巡らされ、たくさんのアーナロイド達がオリオンを作っている。小部屋のドアが開いて、マックスがやってきた。
「来たか」
「おい、なんだよこれ」
「オリオンの工場へようこそ」
「後ろのこいつは?」
「お前が一番会いたがってただろ? ボスだよ」
「え?」
テツが振り返ると男はリボルバーを脇へしまい、顔を隠す帽子とサングラスを脱いだ。マスクを取って眼鏡をかける。
「あんたは……!」
「脅かすような事をして申し訳ない」
クラブで出会った大学生風の青年だった。
「仕事ぶりが凄いとマックスが言うから、客の振りをして様子を見てたんだ」
短く切りそろえた黒髪に、人なつっこそうな笑顔。とても麻薬組織のボスには見えない風体である。マックスはテツの肩に手を回して、
「ここ凄いだろ? 全部オリオンの稼ぎで作ったんだ」
ボスはテツを連れて工場を一回りしたあと、奥の事務所へ入った。ソファにテツを座らせると、
「お金がいるんだって?」
「そうです。母が病気で」
「それは気の毒に。僕でよければ力になります。ただで、というわけにはいかないけれど」
「何をしたらいいんですか?」
「実はさらに大量のオリオンを売る計画が合って、それを運んでもらいたい。引き受けてくれるなら必要な金額を報酬として渡します」
テツがマックスをチラリと見ると、マックスは満面の笑みで頷いた。テツが、
「やります。やらせて下さい!」
と言うと、ボスはデータパッドを取り出し、
「契約成立と言う事で、ここに指紋を下さい。僕の個人口座からお金を動かすために、お互いの指紋が必要でね」
テツは頷き、データパッドに親指を乗せる。あらかじめ、指紋で身元が発覚しないように、薄いフィルムに印刷された偽の指紋を貼り付けてあるのだ。
「シノダ・テツロウさん、ですか」
「ええ、そうです」
「あとは僕の指紋で送金されます。早速仕事にかかってもらいたいんですが、マックス。彼に工場を見せてあげて下さい」
「わかりました。テツ、行こう」
「うん」
テツはボスに頭を下げると事務所をあとにした。ボスはデータパッドを別の端末に繋ぎ、テツから採取した指紋をデータベースで検索する。シノダ・テツロウ名義の運転免許証、住民票、パスポート……。様々な情報が端末に表示される。過去の犯罪歴の項目を見てボスがにやりと笑う。ボスはデータパッドをもう一つの端末に繋いだ。
アーナロイド達が粉を混ぜ、成形機に流し込み、出てきた錠剤を袋に詰める。その流れを見て回りながら、テツはさらに注意深く目を走らせる。あちこちに見張りのパーツロイドが立っている。アーナロイドの数はざっと見て三十体。パーツロイドは十二体。できあがったオリオンを運ぶアーナロイドを目で追いかけると、積み込み作業を監視しているのはイーガロイド二体。さすがにこれだけの人数を一人で相手にするのは分が悪い。
「製造も警備もこいつらにさせておけば余計な金がかからない。ボスも儲かるし俺達も儲かる。うまいやり方だよな」
「うん」
「他にもボスは面白い薬を作っててな。そっちはセックスしか興味ない変態どもにバカ売れなんだぜ」
「手広くやってるんだ」
「みんな気持ちいいのが好きだもん。テツだってそうだろ?」
「そりゃまぁ、ね」
たわいもない話をしながら事務所の前へ戻ってくると、ボスが笑みをたたえた顔で待っていた。
「テツロウさん、僕らのビジネスを理解していただけましたか?」
「ええ。合成麻薬に媚薬、他にもあるんですか?」
「基本的にはその二つ。あなたも試してみませんか?」
ボスがテツにオリオンを一錠差し出した。
「商品に手をつけるわけには……」
マックスがテツの脇腹をつついて、
「いいじゃん、試してみろって」
「でも……」
ボスは錠剤をポケットに戻し、上着の下からけん銃を抜いてテツの眉間に突きつけた。
「今なら全部水に流して仲間に迎えますよ? 刑事さん」
マックスが血相を変えてけん銃を突きつける。
「ボス、でも、こいつ…、なんで……」
ボスはデータパッドを取り出した。
「ある人から手に入れた潜入捜査官のリストと照合したんです」
「テツ…、だましやがって!」
テツはマックスの腕を掴んで投げ飛ばし、ボスの腕を蹴って銃を弾き落とした。ドロイド達が武器を構えて集まってくる。一斉に放たれるレーザー光線を飛んでよけると、コンベアの下に潜り込んでデカブレイクに変身する。矢継ぎ早に飛んでくるレーザーをかいくぐり、デカブレイクはアーナロイドを次々と倒しにかかった。目にもとまらぬ速さで動き回るデカブレイクを撃とうと銃を向けるマックスの肩を叩いて、ボスが言う。
「あれだけいるんです。勝ち目はない」
「そうかもしれないけど……」
「落ち着いて、銃をしまって。何のために大枚はたいてあれだけの数を買ったと? 大丈夫」
「じゃ、今のうちに逃げましょ? ね?」
「もう少し様子を見てもいいと思いますよ? ほら……」
ボスがデカブレイクを指さす。アーナロイドがデカブレイクの足に絡みついて動きを止める。そこへパーツロイドの光線銃が火を噴いた。
「うあああああああっ!」
胸や腹を撃たれたデカブレイクのスーツが火花を散らし、左右から駆け寄ってきたパーツロイドの剣がスーツを抉った。
「ぐはああっ! ぐわあああっ!」
デカブレイクは背中に組み付いたアーナロイドを投げ飛ばし、自分に群がる無数の敵に技を放つ。だが、十体を倒したと思うと十五体出てくる、といった具合にアーナロイドが増えるばかりで埒(らち)があかない。アーナロイドの群れを相手にしながらパーツロイドの攻撃をよけるその背中を、イーガロイドの剣が切り裂いた。
「がはあっ!」
デカブレイクが膝を突くと、その横っ面をパーツロイドが蹴り飛ばす。床を転がり立ち上がったところで一斉に光線銃が放たれた。
「うあああああああっ!」
全身から火花をまき散らして悶え苦しむデカブレイクは、イーガロイドの剣やアーナロイドの打撃に晒されて、彼らの間で木の葉のように舞う。攻撃を食らうたびにスーツは火を噴き、倉庫の中には破裂音とデカブレイクの悲鳴が響いていた。
「ぐっ…、あっ……!」
煙を纏ったデカブレイクは左拳を固めて、正面から向かってくるイーガロイドの胸めがけて拳を突き出し技を放つ。デカブレイクの拳がイーガロイドの胸を貫きようやく一体を倒した。そこへ背後のシャッターが開きデカブレイクが振り返って言葉を失う。
「そ、そんな……!?」
イーガロイド一体だけでも一人で相手をするのは骨が折れる。シャッターの向こうにはそのイーガロイドが三体立っていた。
狼狽えるデカブレイクの背中に向かってボスが言う。
「抵抗するだけ無駄です。諦めなさい」
デカブレイクが拳を握り、雄叫びをあげてイーガロイドの方へ突っ込んでいった。飛びかかったデカブレイクめがけて三体がイーがマグナムを撃つ。胸に命中して火柱が噴き上がり、デカブレイクの体が床に落ちる。
「ぐっ、うっ……!」
起き上がろうとした鼻先に銃を突きつけられ、パーツロイドがデカブレイクを羽交い締めにして立ち上がらせた。そのがら空きの腹めがけてイーガロイドのパンチが炸裂する。
「ぐはあっ!」
一発、二発と叩き込まれる拳はスピードを上げて、確実にダメージを与えていく。
「ぐぶっ! があっ! がはっ! ぐあっ! うああっ! んがあっ!」
パンチのスピードもさることながら、破壊的な威力がスーツにうっすらと浮かび上がるデカブレイクの腹筋を叩き潰していく。デカブレイクの口から漏れる叫び声は間隔が短くなり、濁った悲鳴に変わっていく。
「んぼおっ! ぶげぇっ!」
マスクの隙間から汚物の汁が滴り始めると、イーガロイドは最後の一撃を鳩尾に突き刺した。
「うぼおおあああああっ!」
パンチの衝撃波で羽交い締めにしていたパーツロイドごと吹っ飛んだデカブレイクは、
「うげええあっ! んごおおああっ!」
両手で腹を押さえてのたうち回っている。うずくまって嘔吐するデカブレイクの頭を掴んで持ち上げると、別のイーガロイドが正面に回り、右拳が股間を打ち抜いた。デカブレイクが頭を仰け反らせて、
「うぎゃああああああああっ!」
叫びながら両手で股間を押さえて崩れ落ちる。ガタガタと震えながら尻を突き出して悶えるデカブレイク。イーガロイドは股間を蹴り飛ばした。
「ぐぎゃああああっ!」
吹っ飛んで仰向けに倒れたデカブレイクに向けて、パーツロイドの銃が向けられ、レーザー光線が降り注ぐ。
「うぎゃああああっ!? あがああああっ! ひっぎえええあああっ!」
陸にあがった魚のように体が跳ね回り、スーツは至る所から火花を噴き散らす。銃撃が止むと、デカブレイクの体中から白煙が上っていた。
「あっ、がっ…、ぐえっ…、あうぅぅ……」
パーツロイドがデカブレイクの首を掴んで持ち上げる。短く悲鳴を上げながら痙攣するデカブレイクの股間に黄色い染みが広がり、じょろじょろと音を立てて小水を漏らし始めた。パーツロイドは乱暴にデカブレイクを床に投げ捨てると、取り囲んで蹴り飛ばし始めた。小水で汚れる股間を踏みつけ、逃げられないようにして一方的に痛めつける。息も絶え絶えのデカブレイクの鳩尾を思い切り踏みつけると、
「ぎゃぶうぅっ!」
マスクの隙間から血の混じった吐瀉物が噴き出した。
「お前達、そこまでにしなさい」
ボスとマックスが倒れているデカブレイクに歩み寄る。
「ボス、どうするんです?」
ボスはただ痙攣するばかりのデカブレイクを見つめ、イーガロイドの剣を奪うと股間を切った。ダメージを受けたスーツは簡単に裂けて、きつい臭いを放つペニスが丸出しになる。
「せっかくだから彼で遊ぶ事にします。マックス、股間を綺麗に洗って、僕好みのスタイルで吊しておきなさい」
「…わかりました」
ボスが踵を返して事務所へ向かうと、マックスはアーナロイド達に、
「作業に戻れ。パーツロイド達は警備を強化だ。イーガロイドもそれに加われ」
指示を出してデカブレイクを倉庫の隅へ引きずっていく。
「ボスの悪い癖がまた出ちゃったよ……」
「うぁ…、あぁぁ……!」
倉庫の隅の暗がりにデカブレイクを転がし、マックスは天井から垂れ下がる鎖に繋がれた手錠をぐったりしているデカブレイクの手首にガチリとはめ、滑車を回して吊し上げた。
「ぐぅ…、なにを……」
「ここへ吊せって事は、お前とシたいって事さ。…知り合ってしばらくしたあと、写真をボスに見せたんだ。えらく気に入ったみたいだった」
「ぐ、あ……」
「暴れるなって……。せめてボスのナニが突っ込まれてる時ぐらいはよがってるふりでもしろよ? マジで殺されるぞ」
マックスはデカブレイクの右足を掴んで枷をはめ、壁際の滑車を回す。右足が引っ張られて股間を丸出しの姿で拘束されたデカブレイクが、痛みで途切れ途切れになる意識をつなぎ止めながら、拘束から逃れようと体を揺さぶる。
「お前が刑事じゃなきゃ、仲良くなれそうだったのにな」
マックスが呟いてボスを呼びに行く。程なくして彼らが戻ってくると、イーガロイド五体が周囲を固めた。デカブレイクの前に立ったボスは、
「引き締まったいい体ですね。羨ましい」
そう言って、デカブレイクの体をまさぐる。
「一発あなたですっきりさせてもらいますよ」
ボスの手がむき出しの股間へ伸びて、デカブレイクの玉袋を撫でる。
「ぐぅ……!」
「もっと違う形で出会えていたらよかったのに」
ボスがズボンのジッパーを下げ、脈打つペニスを引きずり出す。ゆっくりと背後に回り込んだボスはデカブレイクのスーツを尻の方まで引き裂き、穴へ指を突っ込んだ。
「んがあっ!?」
「大人しくしないと首を切り落としますよ」
尻穴をほぐしながらボスはデカブレイクを脅し、亀頭を穴にあてがう。
「いれますよ」
「うがあああっ!?」
ボスのペニスがデカブレイクの尻の中へ差し込まれ、ずるずると飲み込まれていく。横に立つマックスは顔をしかめて目をそらした。
「マックス、工場を見てきて下さい。僕は彼を堪能しますから」
「わかりました」
ペニスを根元まで差し込み、ボスがデカブレイクをぎゅっと抱きしめる。マスクや腹に手を這わせて肉体の感触を楽しみながら、ゆっくりと腰を振り始めた。
「んっ、ぎいぃっ!」
「さ、楽しみましょう」
「こ、れを抜け、変態!」
「一発出さなきゃおさまりませんよ」
「…ざけんな、ぐああっ!」
パンパンパン、と肉同士がぶつかる音が響く。デカブレイクの腸内を前後に激しく出入りするペニスが締め付けられて喜びの汁を漏らし続ける。滑りがよくなったのを感じてさらに激しく腰を突いた。
「あっ、が、うあっ、いっ…、ぐえっ……」
「少しは色っぽい声も出して下さいね」
「んがあっ、があああっ!」
いきり立つボスのペニスとは対照的に、デカブレイクのペニスは小さく萎えたまま、腰使いに合わせてぶらぶらと揺れるばかり。ボスが手を伸ばして擦ったり揉んだり刺激をしても萎縮したままである。
「あっ、があっ、うっ、うぅっ!」
「ちっとも大きくならないな」
「なるわけ…ない!」
「いいところに当たってるはずなのに」
デカブレイクのペニスは相変わらずの反応で、ボスはマックスを呼びつけると、
「新しい薬の原液を注射器に入れて、持てるだけ持ってきなさい」
と命じた。マックスは眉をひそめて、
「こいつで実験ですか?」
「早く」
マックスが準備に向かい、戻ってくる間にボスはデカブレイクに体を密着させ、睾丸をなで回した。
「もうすぐ、死にそうなぐらい気持ちよくなりますからね」
マックスがトレイを手に戻ってきた。ピンク色の液体で満たされた注射器が十本並んでいる。
「ボス、暴れないように押さえてて下さいね」
マックスは注射器を手に取りデカブレイクの首筋に針を刺した。
「やめろぉ!」
叫ぶデカブレイクを無視して、一本目を注入する。
「あがあ!」
デカブレイクが体をよじりだし、ボスが睾丸をなで回すとペニスがむくむくと起き上がってきた。
「いいですよ、その調子」
「いやだ、やめろ!」
「暴れるなって」
二本、三本と次々注射され、デカブレイクの体はちょっと触られるだけで気絶しそうになるほどの快感に包まれていた。そこへ突然爆音が響き、三人の方にアーナロイドが転がってきたのである。
「なんだ!?」
マックスが壁際のスイッチを押して妨害フィールドを張る。デカレッド、グリーン、ブルーが現れ、
「なにやってるんだ!」
頭に血が上っているレッドが突っ込んでくる。だが妨害フィールドに触れた途端凄まじい電気ショックに襲われ、
「ぐああああああっ!?」
衝撃で吹っ飛んでいった。マックスがヘラヘラ笑いながら、
「こいつを突き破るのは無理だ。俺達は自由に出入りできるがね」
とフィールドに手を突っ込み、三人に中指を立てた。
「あいつらを始末するんだ!」
イーガロイドがレッド達に襲いかかる。激しい戦いが始まり、銃撃音や破裂音が鳴り響く。
「さて」
マックスが振り返ると、デカブレイクは頭を振り乱して、ビクビクとペニスを揺らしていた。
「さ、どうぞボス」
「まだです」
「は?」
「全部打ちなさい」
「そんな……」
「やりなさい」
「そんな、そんなぁ! やめろぉ!」
注射針が突き刺さり、
「ぐわあ!」
媚薬が流れ込むと、デカブレイクが痙攣しながら射精する。
「こんな…、のでイキたくないぃぃっ!」
ボスに体をまさぐられながら精液をまき散らすデカブレイク。十本注射し終わる頃には獣のような声で叫び狂い、破裂しそうなほどの射精感に身悶えしていた。
マックスがデカブレイクの股間の前にしゃがみ込み、二股に分かれた長い舌を伸ばす。それでデカブレイクの睾丸を包み込むように巻き付けると、唾液で濡れた舌で愛撫を始めた。ボスが腰を振り始めると、
「んがあはっ! あぐうううああああ!」
デカブレイクが叫びながら体を揺さぶる。どろどろと垂れる先走りと、時折混ざる白濁汁が足下を濡らし、ボスとマックスの攻めがさらに激しくなっていった。
「はんぅっ! はうううあああああっ!」
妨害フィールドの外で、グリーンが四方八方から銃撃を浴び、
「うぎゃあああああっ!」
全身から火花を噴き上げて崩れ落ちた。
「うはっ、あっ、ぐえっ、あっ、あっ!」
次にブルーが前と後ろから切り裂かれて、
「ぐわああああああああああああっ!」
グリーンに折り重なって倒れ込む。
「そんな、そんなのって……」
狼狽するデカブレイクの目の前に破壊されたイーガロイドが吹っ飛んできて、レッドがフィールド発生器を破壊しようと照準する。だが壊れかけのイーガロイドの銃がレッドの手を撃ち、武器を落としたところへ二体のイーガロイドの剣が走り、パーツロイド達が銃撃を浴びせた。
「ぐあああああああああ!」
吹っ飛んだレッドが大の字でフィールドに体をぶち当たり、電撃が全身を貫いた。
「んぐああああああああああっ!」
「や、めろ、いやだああああああああ!」
痙攣しながら仰向けに倒れ込むレッド。デカブレイクは立て続けに射精しながら三人の名を叫ぶ。倒された三人をパーツロイドが取り囲んで思いつく限りの暴力を振るう。それを止める事もできずにレイプされながら、デカブレイクは叫び射精し続けた。
「どうです? コントロール不能でしょ?」
「あがっ、あっ、うああっ!」
「そろそろすっきりさせてもらいますか」
ボスがデカブレイクの腰をぐっと引き寄せ、何度も何度も腰をぶつけた。
「んがあああっ! んぐあああああっ!」
「楽しいでしょう?」
「うお、やめろ! あ、出る! 出るぅっ!」
勢いの衰えた精液が漏れるように溢れ出す。目線を下ろすと、自分の放った精液にまみれたマックスが、こちらを睨みつけたいた。
「ところで、先輩ってのは誰です?」
「いあっ、んがあっ!」
「答えなさい」
「あ…か……」
「マックス、連れてきなさい」
マックスが舌をほどいてフィールドを解除し、倒れているレッドの頭を掴んで引きずり戻ってきた。
「ぐあ……」
「彼にも注いであげなさい」
悪趣味な命令にマックスがニヤつきながら、デカブレイクのペニスを握って亀頭をレッドの鼻先に向ける。
「イーガロイド、お前らそこにいる二人も連れてこい」
マックスが言い、
「こいつだけじゃかわいそうだから」
「優しいですね、あなたは」
イーガロイドがグリーンとブルーを連れてきて、三人の顔がブレイクの股間に並ぶ。
「イキますよ!」
「いやだ、いやだあああああああ!」
デカブレイクの腸内にボスの精液が弾けた。同時にデカブレイクが、
「ぐあああああああああああああ!」
絶叫しながらレッドのマスクに精液を撃った。我慢の利かない体にされて、二度、三度と噴き上げてしまい、
「んげええええあああああ!」
壊れた噴水のように白濁汁を打ち上げる。マックス達がレッドらの頭でデカブレイクのペニスを挟み込んで上下にこすりつけると、デカブレイクが頭を仰け反らせてまた精液を放った。ボスがペニスを抜くとデカブレイクの尻穴からどろどろと汁が垂れていく。時折醜い音を立てて噴き出し、
「んごおおおおあああああ!」
腰をくねらせて射精する。レッド達のマスクをどろどろに汚したデカブレイクは、
「うあ、うああ、んがああああ!?」
ジャーッと透明な汁を噴いた。
「んが、んがあ……」
デカブレイクががっくりと頭を垂れる。マスクの口当ての隙間からぶくぶく泡が漏れ出した。
「死んじゃったかなこいつ?」
「まだ息はありますよ。…この三人は船に乗せましょう。マックス、頼みましたよ」
「了解。で、この白いのは?」
「…殺しましょう」
「はい」
マックスはパーツロイド達に命じて、汁まみれでぐったりしている三人を船へ連れて行く。その場に残ったボスはイーガロイドに、
「後始末を頼みましたよ」
と言付けて立ち去った。イーガロイドは拳を固めてデカブレイクの腹を殴りつけた。
「ぐぼぉっ!」
デカブレイクが激痛で目を覚ます。激しく咳き込むデカブレイクの腹を抉ったイーガロイドはさらに強く腹を殴った。
「うがあっ!」
パンチの連打を浴びせたイーガロイドの右拳が青白い電撃を纏い、それがデカブレイクの鳩尾に突き刺さった。
「ぐばあっ!?」
デカブレイクの全身に電撃が走り、スーツのあちこちが火花を噴いた。手足を拘束していた鎖が千切れて、壁際まで吹っ飛んでいく。
「がはっ!」
背中を打ち付けたデカブレイクがずるずると倒れ込む。その目の前に立つイーガロイドは頭を叩き潰そうと足を振り上げた。
「うあっ!?」
デカブレイクがとっさにエレクトロフィストを放ち、命中したイーガロイドが吹っ飛んでいった。壁に手をついてよろよろと立ち上がるデカブレイクの前に別のイーガロイドが現れ、左手で首を掴んで壁に押し当てると、膝で股間を蹴り上げた。
「んぎゃああっ!」
まだ媚薬の残る体が反応して、だらだらと我慢汁を垂らす。そして二発目の金的がヒットすると、デカブレイクは悶絶しながらイーガロイドの腹に射精した。
「はがっ、あがぁ……!」
イーガロイドはデカブレイクを高く持ち上げ、パーツロイドの群れの方へ放り投げる。パーツロイド達は吹っ飛ぶデカブレイクに一斉射撃を加えた。
「ぐわあああああああっ!」
ビームが全身に命中して、火花と精液をまき散らしながら吹っ飛んで床をゴロゴロと転がり、一体のパーツロイドが頭を踏みつけ、デカブレイクにビームの集中砲火を食らわせる。
「うぎゅああああああっ! ぐわああああああああっ!」
デカブレイクのスーツは狂ったように火花を散らして、体がめちゃくちゃに跳ね回る。スーツが破裂するたびに射精するデカブレイクをイーガロイドは鼻で笑い、地面を蹴って飛び上がった。そして、がら空きの腹めがけてドスンと着地したのである。
「うぼおぉぇえあああっ!?」
腹を押し潰されたデカブレイクの口当ての隙間から血が噴き出した。パーツロイドがデカブレイクの頭を蹴る。うつ伏せになったデカブレイクは噎せながら、地面を這いずりだした。ペニスが脈打って精液を漏らし、床に筋を描く。
イーガドイロは剣を抜き、デカブレイクの頭を掴んで立ち上がらせた。
「はっ…、がぁ……」
「死ね!」
イーガロイドの剣がデカブレイクの背中に突き刺さった。
「ぐわああああああっ!」
背中と腹から爆煙が噴き、デカブレイクの悲鳴が響く。
「ぐあぁ……!?」
吐いた血がマスクの隙間から溢れて白いスーツに滴り、腹を見れば血まみれの刃が突き出ている。
イーガロイドが剣を引き抜くと、デカブレイクはふらつきながら振り返った。震える手がブレスロットルにのびて、
「ラ、イトニング……」
技を放とうとするデカブレイクに、パーツロイド達はビームを放った。
「ぐあああああああああっ!」
イーガロイドの剣がデカブレイクを十字に切り裂き、
「うああああああああっ!」
デカブレイクは火花を散らしながら崩れ落ちた。
「あがっ…、はぐぅ…、うっ、げあっ……」
仰向けに倒れて血が噴き出る腹を押さえながら、ガタガタと体を震わせる。
「あぐっ、あっ、あっ…、うあ、うあぁ」
冷たい床の上で身悶えるデカブレイクの痙攣が徐々に弱まっていく。
「うあ、うああ、あっ、あっ、あぁっ……」
痙攣がとまり、デカブレイクが頭を垂れる。息絶えたデカブレイクのペニスは命を繋ごうと、汁気の多い精液を吐き出した。鈴口からどろりと溢れ、二回目は勢いよく飛び、三回目からは徐々に勢いが失われていく。やがてペニスも動かなくなり、徐々に萎え始めたところでイーガロイドは足を掴んで逆さ吊りに持ち上げる。デカブレイクの死体を放り投げると、パーツロイド達がビームを放った。宙を舞うデカブレイクの体に無数の穴が空いて血飛沫が飛び散り、頭から床に落ちる。そこへパーツロイド達が駆け寄り、さらに死体を弄ぶ。
イーガロイドは通信機でボスに呼びかけた。
「命令を実行した」
「よろしい。すぐにあなたたちも引き上げなさい。新しい拠点の位置を送ります」
ボスは通信を切り、宇宙船のコックピットから背後を振り返った。ディーワッパーで拘束されているレッド達に、マックスがありったけの媚薬の原液を注射しているところだった。
「せっかくだからあなた達にも働いてもらいます。宇宙警察よりいい職場ですよ?」
ボスがクスクス笑い出すと、マックスは舌なめずりしながら、さらにトランクを開けて注射器の束を取り出した。
「もうお前らも、これなしじゃ生きられないぜ?」
管制の制止を振り切って軌道上へ上がった宇宙船は、ワープスピードで地球を離れた。レッド達が射精すまいと悶え苦しむ声を聞きながら、ボスはシートに背中を預けて静かに目を閉じたのだった。
(了)